小胸筋は、大胸筋の内側にある筋肉であり、鍛えることで主に大胸筋の形を改善する効果があります。今回は、小胸筋の鍛えるコツ及びその方法をご紹介します。
小胸筋(しょうきょうきん)は、大胸筋の内側にある筋肉でインナーマッスルに分類され、肩を前に突き出す動作、肋骨を引き上げることで呼吸を補助します。
小胸筋は、大胸筋を鍛えることで同時に鍛えられることが多いですが、その筋肉の付き方を意識することで、より効果的に鍛えることができます。
小胸筋は、前述した通り大胸筋の内側にある筋肉で、肩甲骨と肋骨に繋がっています。小胸筋は大胸筋の内側で肩甲骨と肋骨を結ぶように斜めに付いている筋肉なので、鍛えることで左右のバストをそれぞれ斜め上に引き上げる効果を期待できます。
バストを斜めに引き上げるということはバストの重さを小胸筋が支えるということになり、これにより垂れたバストの位置を改善することができます。
以上の小胸筋の効果ですが、バストアップ効果があるということは巻き肩を改善する効果があるという見方もできます。巻き肩を改善するということは、肩甲骨が正しい場所にあるようにするということであり、これにより姿勢改善も期待できます。
前述した通り、小胸筋には胸を引き上げる効果があります。特に、男性の場合には胸は大胸筋として捉えることができ、小胸筋を鍛えることで大胸筋の引き上げ効果を期待できます。大胸筋を引き上げると、大胸筋下部の陰影がはっきりするようになるため大胸筋の輪郭がはっきりするようになることが期待できます。特に大胸筋下部の輪郭がはっきりすると、肋骨と大胸筋の境目がはっきりするようになり、これにより、メリハリのある大胸筋の実現を期待できます。
前述したように小胸筋は肩甲骨と接続していることから、鍛えることで肩甲骨周りの稼働を改善する働きがあります。基本的に運動の動作というものは、下半身で生み出した力を上半身に伝え、それを肩関節を経由して腕や手に伝えるというものが多いため、肩関節の動きは運動パフォーマンスに直結することが期待されます。例えば、野球のピッチング、ボクシングのパンチ、空手の突き動作、バレーボールのスパイク動作などが挙げられます。これらの運動パフォーマンスを向上させるためには、肩関節の動きを改善する必要があり、そのためには小胸筋を鍛えることが有効です。
小胸筋は、大胸筋の内側にあるインナーマッスルです。このため、ほとんどの場合、大胸筋を鍛えることで小胸筋も鍛えることができます。言い換えれば、小胸筋のみを刺激できるエクササイズというのは非常に限定的であることから、わざわざ、小胸筋を狙うのは非効率的です。このため、あくまでも大胸筋を鍛えるエクササイズで小胸筋も一緒に鍛えるという意識を持つようにしましょう。
胸の筋肉である大胸筋は伸展を意識すると発達しやすいと言われており、これは小胸筋でも同様です。ただし、小胸筋は大胸筋のように目に見える筋肉ではないことから、後述するように、そもそも小胸筋がどこにあるのか、またどのように付いているのかを認識することが重要です。小胸筋の場所を認識した上で、エクササイズの際には小胸筋を伸展させることを意識することで、エクササイズ効果を増大させることが期待できます。
小胸筋は前述したように、インナーマッスルであることから視覚的にどこにあるかを認識するのは困難です。だからこそ、事前に小胸筋がどこにあるかを調べて認識しておく必要があります。
ここで、小胸筋は肋骨から肩にかけて走る筋肉であることから、筋肉の付き方としては斜めになっています。このため、より小胸筋を効果的に鍛えたいならば、筋繊維が伸びる方向に負荷をかける必要があり、このことから、小胸筋のつき方を意識しながらトレーニングをすることが重要です。
小胸筋に限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。特に小胸筋は、インナーマッスルであることから動きを意識することが難しいため、前述したようにどこに小胸筋があるのかをまず認識することが重要です。小胸筋の場所を認識した上で、自身の実施している種目の中での小胸筋の動きを意識するのがオススメです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。
これも小胸筋に限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
これも小胸筋に限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、小胸筋のトレーニングでは、小胸筋が伸展する際に息を吸い、小胸筋が収縮する際に息を吐くことを意識しましょう。
慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは絶対に避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。
単独で実施しない(=他の種目を実施した後に実施する) 。
手のひら同士を互いに押し切るように力を出し切る。
動画のように指先が下側にくる様にして実施した方が刺激が入りやすい。
トップポジションで肘を伸ばしきらない。
身体の動きをしっかりとコントロールする。
負荷が高すぎると感じた場合には、脚を少し曲げ、踵と身体の距離を短くする。
トレーニングにおける「トップポジション」は身体が一番高い状態にあることを指します。反対に「ボトムポジション」とは、身体が一番低い状態にあることを指します。スクワットではしゃがんだ状態です。多くは筋肉がピンっと張った状態です。その間を「ミッドレンジ」といいます。
ディクラインプッシュアップは、台などに脚を載せて行うプッシュアップです。
実施中は常に肩甲骨を寄せたままにする。
トップポジションで肘を伸ばし切らない。
身体を下げるときはゆっくりにする。
上半身から下半身は常に一直線で実施する。
ワイドプッシュアップは、手幅をやや広めで行うプッシュアップです。
実施中は常に肩甲骨を寄せたままにする。
トップポジションで肘を伸ばし切らない。
身体を下げるときはゆっくりにする。
上半身から下半身は常に一直線で実施する。
下半身をできるだけ後方にもってくることで、自身の体重により大胸筋を伸展させることを意識する。
身体の動きをコントロールする。
肘を伸ばし切らない。
肘を伸ばし切らない。
ダンベルを下げすぎない。
ダンベルの軌道は弧を描くのではなく、直線。
床に対して肘は常に垂直。
肘を伸ばし切らない。
ダンベルを下げすぎない。
ダンベルの軌道は弧を描くのではなく、直線。
床に対して肘は常に垂直。
ベンチの角度が高いほど負荷は高まるが、三角筋前部にも刺激が入るようになる。
肩甲骨を寄せて、三角筋後部で支える意識を持つ。
肘を伸ばし切らない。
バーベルを下げすぎない。
特に下げるときはバーベルをゆっくり動かす。
重量設定を重すぎないようにする。
肩甲骨を寄せて、三角筋後部で支える意識を持つ。
肘を伸ばし切らない。
バーベルを下げすぎない。
特に下げるときはバーベルをゆっくり動かす。
通常のベンチプレスよりも高重量を扱うことができる。
スミスマシンとアジャスタブルベンチで代用可。
肘を引く。
胸を上げる。
手首は掌屈。
トップポジションで肘を伸ばし切らない。
立った状態で、高さがある部分に片腕を伸ばした状態でかけ、体重をかけることで小胸筋のストレッチを促します。両手で10〜20秒を3セット実施しましょう。
ストレッチ1に関連しますが、立った状態で両腕を万歳するようにし、その手を高い部分にかけて体重をかけることで小胸筋のストレッチを促します。10〜20秒を3セット実施しましょう。
うつ伏せになった状態で、片足を曲げ、曲げた方の脚がある方を腕で床を押しながら引き上げることで小胸筋のストレッチを促します。両手で10〜20秒を3セット実施しましょう。
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