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うつ伏せで実施するレッグカールのやり方。効果を高めるコツも解説

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うつ伏せで実施するレッグカールのやり方。効果を高めるコツも解説

レッグカールはうつ伏せでも実施することができ、プローンレッグカールと呼びます。今回は、プローンレッグカールのやり方及びコツについてご紹介します。

プローンレッグカールとは

プローンレッグカールは英語で「prone leg curl」で「うつ伏せのレッグカール」を意味する種目です。

通常、レッグカールは座って実施する「シーテッドレッグカール」が一般的ですが、うつ伏せで実施するレッグカールも存在します。通常のレッグカールは、マシンの都合上、どうしても可動域が小さくなりがちですが、プローンレッグカールではシーテッドレッグカールよりも可動域を大きく設定することができます。このため、シーテッドレッグカールと比較して、大臀筋にも負荷を与えることを期待できます。

プローンレッグカールで鍛えることができる部位

ハムストリングス

ハムストリングス

ハムストリングスとは、太ももの裏側に位置する、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半膜様筋(はんまくようきん)、半腱様筋(はんけんようきん)の3つの筋肉の総称です。「ハムストリング」と表記される場合もありますが、以上のように3つの筋肉で構成されていることを考慮して、ハムストリングスと呼称します。どちらを使っても間違いではありません。

大臀筋

大臀筋

大臀筋(だいでんきん)はお尻の大部分を占めている筋肉であり、単一の筋肉では身体の中で占める割合が最も大きい筋肉です。 お尻には、大臀筋の他に中臀筋(ちゅうでんきん)と小臀筋(ちょうでんきん)という筋肉があります。中臀筋はお尻の外側についている筋肉、小臀筋はお尻の中で最もインナー部分に存在する筋肉です。ただ両者ともに大臀筋と比較すると筋肉としては小さいため、お尻を効果的に鍛えたいならば大臀筋を鍛えると効率的です。

プローンレッグカールの効果

代謝の向上

ハムストリングスは、太ももの前側にある大腿四頭筋と比較するとサイズは小さくなりますが、それでも筋肉の大きさとしては身体の中でも非常に大きい部類に分類することができます。このため、太ももの表側の筋肉である大腿四頭筋と同様に鍛えることで、鍛えることで効率的な代謝の向上を期待できます。

また、大臀筋はお尻の中はもとより、単一の筋肉で比較した場合に身体の中で最も大きい筋肉になるので、鍛えることでお尻の脂肪の燃焼を促し、代謝の改善を期待できます。

太ももの引き締め効果

ハムストリングスは、太ももの裏側の筋肉であり、表側にある大腿四頭筋と比較するとそこまで積極的に稼働されている筋肉ではありません。そのため、意識的に鍛えている人以外は、意外にもハムストリングスが十分に発達しているということは多くありません。

そのため、ハムストリングスを鍛えることで、効率的な太ももの引き締め効果を期待できます。ただし、太もも全体を引き締めたいのであれば、併せて、太ももの前側の筋肉である大腿四頭筋も鍛える必要があります。

ヒップアップ効果がより際立つ

ヒップアップ効果を感じるためには、臀部を直接鍛える方法と、臀部周辺の筋肉を鍛える方法の2つがあります。その中でも、プローンレッグカールが該当するのは何れの両方の筋肉を鍛える方法です。

大臀筋を直接鍛えることで、お尻の無駄な脂肪の燃焼を期待できます。これにより、直接的なヒップアップ効果を期待できます。

また、ハムストリングスを鍛えることで、臀部(=お尻)と大腿裏側の境目がはっきりするようになります。これにより、ヒップアップ効果がさらに際立つことが挙げられます。

その他の効果

プローンレッグカールは、ハムストリングスと大臀筋を鍛えることができるため、その他の効果として以下を期待できます。

  • スタイル改善。

  • 運動パフォーマンスの向上。

  • 冷え性、むくみの改善。

  • 腰痛予防。

プローンレッグカールのやり方

フォーム

  1. プローンレッグカールに身体をセットする。
  2. 脚のパッドは、ふくらはぎの中央部に設定する。
  3. 足首を立てた状態で、ハムストリングスが完全収縮する部分までパッドを動かす。
  4. 脚首を立てたままゆっくり戻す。
  5. 3から4の動作を繰り返す。

重量

初心者

筋トレ初心者のプローンレッグカールの目安の重量は25〜30 kg程度です (自身の体重にもよります)。

プローンレッグカールは、大臀筋、ハムストリングスを鍛えるエクササイズであるため、筋トレ初心者でも重量を扱えることが多いです。それでも、筋トレ初心者の場合にはフォームをしっかり確認する上で、やや軽い重量を扱う必要があります。以上では重量は25〜30 kgと述べましたが、実際には、自身の筋肉量に合わせて12〜15回をきちんと(ある程度余裕のある形で)実施できる重量を選択するようにしましょう。

少し慣れたら

プローンレッグカールに少し慣れた方のプローンレッグカールの目安の重量は30〜40 kg程度です(自身の体重にもよります)。

プローンレッグカールで鍛える大臀筋、ハムストリングスは比較的大きい部位であることから、鍛えると比較的早い速度で扱うことができる重量が伸びます。ただし、少し慣れた場合でもむしろフォームをしっかり意識するという意味で、やや軽い重量で行うようにしましょう。以上では30〜40 kgを挙げましたが、この重量はあくまでも目安であり、前述したように実際には自身の筋肉量に合わせてプローンレッグカールを12〜15回実施できる重量を選択するようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者のプローンレッグカールの目安の重量は100 kg以上です(自身の体重にもよります)。

筋トレ上級者をどのように定義するかで変わってきますが、一般的に、プローンレッグカールを100 kg以上を扱って正確なフォームで実施できれば比較的筋トレ上級者であると言えます。ただし、これはあくまでも「正確なフォームで実施した場合」の重量です。足の引きが甘いと高重量を扱うことができるため、きちんと可動域を設定した状態で実施するのがおすすめです。

回数

初心者

筋トレ初心者は、プローンレッグカールを12〜15回3セット実施します。

プローンレッグカールは、負荷の高い種目であり、大臀筋、ハムストリングスが初心者はあまり発達していないことが多いため、特に筋トレ初心者の方は多回数を実施するのは難しいです。このため、フォームをしっかり確認するという意味で、まずは12〜15回3セット実施しましょう。

少し慣れたら

プローンレッグカールに少し慣れてきたら、12〜15回5セット実施します。

プローンレッグカールは慣れてくると、大臀筋、ハムストリングスの発達により安定して実施することを期待できます。そのため、プローンレッグカールに少し慣れてきたら、初心者のときよりもセット数をやや増やして、12〜15回5セット実施するようにしましょう。

上級者

上級者の場合、プローンレッグカールを実施する際には、その他の足の筋肉を鍛える種目と組み合わせて実施します。

上級者がプローンレッグカールを実施する場合には、ウォーミングアップ種目として実施します。本番種目として、ルーマニアンデッドリフト、スクワットなど種目を実施するのがおすすめです。この場合、プローンレッグカールを12〜15回を実施し、ルーマニアンデッドリフト、スクワットを10〜12回3セット実施しましょう。

プローンレッグカールで効果を高めるポイント

しっかり引き切る

プローンレッグカールでは、しっかり引き切ることでハムストリングスが最大限に収縮しエクササイズ効率を高めることを期待できます。

プローンレッグカールは、トップポジション、ボトムポジションの何れでもターゲットとなるハムストリングスに負荷を与えることを期待できます。その一方で、特にレッグカールでいい加減になりがちなのがボトムポジションであり、これは重量を扱うにつれてしっかりと引くことが難しくなるためです。

そのため、プローンレッグカールではしっかり引き切ることを意識することが重要であり、そのために重量をやや軽めに設定して実施することも有効です。

つま先を立てる

プローンレッグカールでは、可動域の全てにおいてハムストリングスに負荷が入っていることが必要です。そのためには、つま先を立てることが有効です。

実際に座った状態でやってみるとわかりますが、つま先は立てるとハムストリングスが伸びた状態になります。この状態でプローンレッグカールを実施することで、ハムストリングスの伸展、及びその状態からの収縮をすることができるためエクササイズ効率を高めることを期待できます。

足とパッドの位置関係

プローンレッグカールを実施する場合、パッドはやや上方に設定する必要があります。

通常のレッグカールを考えると、かかと部にプローンレッグカールのパッドを設定する必要があるように思えます。ただし、そのように実施すると、そもそもプローンレッグカールでは上体が固定化されていないため、パッドを動かすことでパッドが足から外れそうになります。

そのため、足に対してパッドはやや上方に設定する必要があります。目安としては、ふくらはぎの中央部か、それよりもやや上方に設定するようにしましょう。

鍛えている部位の動きを意識

プローンレッグカールに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、プローンレッグカールで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

重量設定

プローンレッグカールでは、前述したようにしっかり引き切ることが重要です。

プローンレッグカールでは重量を重くするほど負荷を高めることができます。実際に、トップポジションでは、スタートポジションからやや動かせば良いため、高重量でもハムストリングスを伸展させることができます。ただ、プローンレッグカールはあくまでもしっかり引き切ることが負荷を与える種目であるため、そのためには重量をやや軽くする必要があります。

目安としては、少し軽すぎるくらいで設定して、むしろ最大までハムストリングスが収縮するところまで動かすようにしましょう。

動作のスピード

プローンレッグカールに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

レッグカールに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。レッグカールでは、足を下げるときに息を吐き、戻すときに息を吸います。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

プローンレッグカールと一緒にやるのがおすすめの種目

レッグカール

なぜおすすめか

レッグカールは、プローンレッグカールの基本となる種目であるためです。

プローンレッグカールを正確に実施するためには、まずはレッグカールを正確に実施できるようになる必要があります。両者を比較したとき、プローンレッグカールの方が伸展の負荷も入りやすいため、エクササイズ強度は高くなります。そのため、まずは、レッグカールを先に実施し、プローンレッグカールを後に実施するようにしましょう。

やり方

  1. シーテッドレッグカールマシンに座る。
  2. 脚首にパッドを合わせる。このとき、パッド部分の深さを調整する本体部において膝がくるようにマシンの座面、背面を合わせる。
  3. 脚首を立てた状態で、ハムストリングスが完全収縮する部分までパッドを動かす。
  4. 脚首を立てたままゆっくり戻す。

回数

レッグカールを12〜15回3セット実施します。

レッグカールは、負荷の高い種目であり、ハムストリングスが初心者はあまり発達していないことが多いため、特に筋トレ初心者の方は多回数を実施するのは難しいです。このため、フォームをしっかり確認するという意味で、まずは12〜15回3セット実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • しっかり引き切る。

  • つま先を立てる。

  • 座面の位置。

ワイドスクワット

ワイドスクワット

なぜおすすめか

ワイドスクワットは、プローンレッグカールと同様に大臀筋とハムストリングスを鍛えることができるためです。

ワイドスクワットは自重で実施する限りではプローンレッグカールより負荷はやや小さいです。実際に実施する場合には、どちらを先に実施しても問題なく、合わせて実施することで大臀筋とハムストリングスを効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 脚幅を肩幅の1.2〜1.5倍程度に設定し、つま先はやや外側に設定する。
  2. 太ももと床が平行位になるところまでゆっくり身体を下げる。
  3. 膝が真っ直ぐに伸び切らないところまで身体を戻す。
  4. 2から3をくり返す。

回数

ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施します。

スクワットと同様に、ワイドスクワットも自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要です。また、ワイドスクワットは、股関節周りを動かすトレーニングであることから、高回数で実施すると怪我をする原因となるため注意が必要です。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。

  • 身体をゆっくり下げる。

  • 身体を下げすぎない。

  • 背中をできるだけ倒さない。

  • 臀部の動きを意識する。

ダンベルルーマニアンデッドリフト

なぜ一緒にやるのがおすすめか

ダンベルルーマニアンデッドリフトは、ハムストリングスの伸展種目であるためです。

プローンレッグカールがハムストリングスの収縮種目であるため、ハムストリングスをより効率的に鍛えるためには伸展種目を合わせて実施する必要があります。実際に実施する場合には、レッグカールをウォーミングアップ種目として実施し、本番種目としてダンベルルーマニアンデッドリフトを実施しましょう。

やり方

  1. 両手にタンベルを把持する。
  2. 脚幅を腰幅程度に設定する。
  3. 臀部主導で、お尻を後ろに突き出すことで上半身が曲がっていくことを意識し、これ以上お尻を突き出せない部分まで上半身を曲げる。
  4. 膝をロックしない ところまで身体を戻す。
  5. 3〜4を繰り返す。

回数

ダンベルルーマニアンデッドリフトは、10〜12回3セットを実施します。

ダンベルルーマニアンデッドリフトは非常にエクササイズ負荷の高い種目であり、高回数を実施しすぎると腰に負担をかけてしまうため注意が必要です。そのため、基本的には10〜12回3セットを目安に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • お尻の動きを意識する。

  • ダンベルの重量設定を重すぎないようにする。

  • 背中を張ったまま実施する。

  • トップポジションで膝をロックしない。

  • 上半身をゆっくり下げる。