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【女性向け】ヒップアブダクションのやり方。効果を高めるコツも解説

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【女性向け】ヒップアブダクションのやり方。効果を高めるコツも解説

ヒップアブダクションは、足を左右に開くことで臀部を鍛える種目です。今回は、女性向けのヒップアブダクションのやり方及びコツについてご紹介します。

ヒップアブダクションとは

ヒップアブダクションとは英語で「hip abduction」で「お尻の外転」を意味する種目です。外転とは、外側に回すような動作を意味しています。

ヒップアブダクションに非常によく似た種目にヒップアダクションという種目があり、これは英語で「hip adduction」で「お尻の内転」を意味する種目です。外転とは、内側に回すような動作を意味しています。

つまり、ヒップアブダクションとヒップアダクションは非常に良く似た種目であるため、それぞれをアウターサイ、インナーサイと表現することもあります。

女性に嬉しいヒップアブダクションの効果

ヒップアップ効果

お尻が垂れ下がった状態とは、お尻の筋肉がお尻全体の重さを支えきれなくなった状態を指します。まずはお尻の下部から垂れ下がり始め、徐々に上部も垂れ下がり、最終的に全体が垂れ下がってしまいます。ヒップアブダクションで鍛えることができる中臀筋は、お尻の中でもやや上側に位置していることから、鍛えることでお尻の垂れ下がりの一部を改善し、これによりヒップアップ効果を期待できます。 ただし、根本的なヒップアップ効果を期待するならば、中臀筋に加えて、お尻の大部分を占める大臀筋も鍛えることが必要です。

腰痛予防

ヒップアブダクションで鍛えることができる中臀筋は、股関節の外転運動を司る筋肉で、歩行する際に身体のバランスを保つ筋肉です。中臀筋が弱いと歩行時の身体のバランスが崩れ、これにより、歩くたびに上半身が左右に振れることになります。上半身は、腰で下半身と接続しているため、身体のバランスが崩れることで身体が左右に振れると腰に負荷がかかる状態になります。歩行は、多くの人が日常的に(しかも、比較的長い時間)実施する動作であることから、身体のバランスが崩れることによる腰への負担は小さくありません。 中臀筋を鍛えて歩行時のバランスを改善することができれば、腰痛の改善及び予防を期待できます。

女性向けヒップアブダクションのやり方

フォーム

  1. アブダクターのマシンに座る。
  2. 中臀筋が完全に伸展する部分をボトムポジションに設定する
  3. 中臀筋が完全に収縮するまで脚のパッドを動かす。
  4. ゆっくり元に戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

重量

初心者

筋トレ初心者のヒップアブダクションの目安の重量は20 kg程度です (自身の体重にもよります)。

ヒップアブダクションは、主に中臀筋を鍛えるエクササイズであることから、そこまで重量を扱うことができません。以上では重量は20 kgと述べましたが、実際には、自身の筋肉量に合わせて12〜15回をきちんと(ある程度余裕のある形で)実施できる重量を選択するようにしましょう。

少し慣れたら

女性でヒップアブダクションに少し慣れた方のヒップアブダクションの目安の重量は20〜30 kg程度です(自身の体重にもよります)。

ヒップアブダクションは動作に慣れることでやや重量を扱うことができるようになります。。ただし、少し慣れた場合でもむしろフォームをしっかり意識するという意味で、やや軽い重量で行うようにしましょう。以上では20〜30 kgを挙げましたが、この重量はあくまでも目安であり、前述したように実際には自身の筋肉量に合わせてヒップアブダクションを12〜15回実施できる重量を選択するようにしましょう。

上級者

女性の筋トレ上級者のヒップアブダクションの目安の重量は50 kg以上です(自身の体重にもよります)。

筋トレ上級者をどのように定義するかで変わってきますが、一般的に、ヒップアブダクションを50 kg以上で正確なフォームで実施できれば比較的筋トレ上級者であると言えます。ただし、これはあくまでも「正確なフォームで実施した場合」の重量です。ボトムポジションが浅くなってくると高重量を扱いやすくなることから、きちんと可動域を設定した状態で実施するのがおすすめです。

回数

初心者

筋トレ初心者は、ヒップアブダクションを10〜12回3セット実施します。

ヒップアブダクションは、大きい部位である大腿四頭筋、大臀筋を稼働して実施することから、筋トレ初心者の方でも比較的多くの回数を実施することが期待できます。それでもフォームをしっかり意識するという意味で10〜12回3セット実施しましょう。

少し慣れたら

ヒップアブダクションに少し慣れてきたら、ヒップアブダクションを12〜15回3セット実施します。

ヒップアブダクションは慣れてくると、筋肉の発達、動作の慣れにより多くの回数を実施することを期待できます。ただ、レッグプレスで多くの回数を実施していると、フォームの崩れ、怪我の原因になるため、初心者のときよりも回数をやや増やして、12〜15回を3セット実施するようにしましょう。

上級者

筋トレ上級者の場合、ヒップアブダクションを実施する際には、他の下半身を鍛えることができる種目を実施します。

筋トレ上級者の場合には、ヒップアブダクションを12〜15回3セット実施しましょう。また、ヒップアブダクションと他の下半身を鍛える種目であるスクワット、ワイドスクワットなどと組み合わせて実施するのも効果的です。何れのレッグプレス以外の種目も12〜15回3セット実施しましょう。

女性向けヒップアブダクションで効果を高めるポイント

完全伸展、完全収縮

ヒップアブダクションでは、完全伸展、完全収縮を意識することで負荷を高めることを期待できます。

多くのエクササイズでは、完全伸展、完全収縮を意識して実施すると、どちらかで負荷が抜けてしまう傾向があるのですが、ヒップアブダクションやヒップアダクションは異なります。何れの種目も、やや軽い重量でしっかりと可動域を設定して実施することで負荷を高めることを期待できます。

前傾姿勢になる

ヒップアブダクションでは、前傾姿勢になることで中臀筋のストレッチをより高めることを期待できます。

教科書的なヒップアブダクションでは背面に対して背中を預ける形で実施することが推奨されていますが、そのように実施すると、中臀筋の伸展がそこまで大きくありません。このとき、あらかじめ前傾姿勢になっておくと、足を開ききったときに中臀筋がより伸展するようになり、エクササイズ効果を高めることを期待できます。

特に、重量を扱わないヒップアブダクションで有効なテクニックであり、あまり重量を扱わない女性トレーニーにおすすめです。

鍛えている部位の動きを意識

ヒップアブダクションに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。

このため、最初は難しいですが、ヒップアブダクションで鍛えている部位の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中でのそれらの筋肉の動きを意識するのがおすすめです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

ヒップアブダクションに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスーパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

ヒップアブダクションに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。ヒップアブダクションでは、足を戻すときに息を吐き、足を開くときに息を吸います。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

女性向けヒップアブダクションと一緒にやりたい種目

ヒップアダクション (インナーサイ)

なぜおすすめか

ヒップアダクションは、ヒップアブダクションと組み合わせやすいためです。

多くのマシンでは、ヒップアダクションとヒップアブダクションの両種目を実施できるような設計になっています。実際、両種目は非常に動作が似ている種目であり、組み合わせて実施することで下半身を内側および外側から効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. アダクターのマシンに座る。
  2. 内転筋が完全に伸展する部分をボトムポジションに設定する
  3. 脚のパッド同士が当たる部分まで脚のパッドを動かす。
  4. ゆっくり元に戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

インナーサイは、12〜15回を3セット実施します。

インナーサイは、可動域を広く設定して、回数をやや多めに設定して実施できるくらいの重量設定で実施する方がエクササイズ強度を十分に高めることが期待できます。そのため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
後述するアウターサイと合わせて実施するのがおすすめです。

効果を高めるポイント

  • 重量設定を重すぎないようにする。

  • 可動域を大きく設定する。

  • ボトムポジションで静止する。

  • トップポジションで静止する。

ヒップリフト

ヒップリフト

なぜおすすめか

ヒップリフトは、大臀筋を鍛えることができるためです。

ヒップリフトは、ヒップアブダクションでは鍛えることができない大臀筋を鍛えることができる種目です。実際に実施する場合には、どちらを先に実施しても良く、組み合わせて実施することでお尻を効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 仰向けになった状態で、お尻を上げたら膝の角度が90度になる部分に足を配置する。
  2. 肩甲骨を支点にし、太ももから上半身が一直線になる部分まで上げる。
  3. お尻をゆっくり下げる。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

ヒップリフトは、12〜15回を3セット実施します。

ヒップリフトはグルートブリッジをより動的なエクササイズにしたものですが、負荷としてはそこまで高くありません。このため、一般的なトレーニングでの推奨回数である12〜15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで静止して大臀筋の収縮を意識する。

  • お尻をゆっくり下げる。

  • お尻を上げる際に息を吐いて、お尻を下げるときに息を吸う。

  • グルートブリッジの後に実施する。

ワイドスクワット

ワイドスクワット

なぜおすすめか

ワイドスクワットは、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングスを鍛えることができるためです。

ワイドスクワットはヒップアブダクションと比較すると負荷はやや大きいです。実際に実施する場合には、ヒップアブダクションを先に実施し、本番種目としてワイドスクワットを実施することで、下半身を効率的に鍛えることを期待できます。

やり方

  1. 脚幅を肩幅の1.2〜1.5倍程度に設定し、つま先はやや外側に設定する。
  2. 太ももと床が平行位になるところまでゆっくり身体を下げる。
  3. 膝が真っ直ぐに伸び切らないところまで身体を戻す。
  4. 2から3をくり返す。

回数

ワイドスクワットは、12〜15回を3セット実施します。

スクワットと同様に、ワイドスクワットも自重で実施する場合には、そこまで負荷が高くないため、トレーニング初心者の女性の方でもこれ以上の回数を実施できることもあり、比較的余裕のある回数設定になっています。その分、後述するポイント・コツをしっかり意識しながら実施することが重要です。また、ワイドスクワットは、股関節周りを動かすトレーニングであることから、高回数で実施すると怪我をする原因となるため注意が必要です。

効果を高めるポイント

  • トップポジションで膝をロックしない(=真っ直ぐにしない)。

  • 身体をゆっくり下げる。

  • 身体を下げすぎない。

  • 背中をできるだけ倒さない。

  • 臀部の動きを意識する。