腹筋ローラーは、実施方法によっては三角筋を鍛えることができます。今回は、腹筋ローラーで三角筋を鍛えるための方法についてご紹介します。
三角筋は肩の筋肉であり、前部、中部、後部からなります(イラストは後部)。
三角筋前部は、肩の前部についている筋肉で、大胸筋上部の上側に位置します。大胸筋とは、胸の筋肉で上部、中部、下部に分けることができます。大胸筋の中で三角筋と密接な関係があるのは、上1/3が該当する大胸筋上部です。三角筋前部が発達していると、大胸筋上部との区別がはっきりとし、これにより肩がより丸みを帯びて見えることに繋がります。
三角筋中部は、肩の側面についている筋肉です。三角筋中部が発達していると、側面から見たときの腕の凹凸がはっきりすることはもちろんですが、正面から見たときの肩の張り出し感に繋がります。
三角筋後部は、肩の後ろについている筋肉であり、三角筋後部が発達していると、肩甲骨周りの凹凸感が出るようになり、非常に逞しい見た目になります。
バランスの良い三角筋を手に入れるためには、三角筋前部、中部、後部の3つの筋肉をバランス良く鍛えることが重要です。
三角筋は発達していると外見から非常に分かりやすいです。特にそれが顕著であると言われるのが三角筋の中部、つまり、肩の側面に付いている筋肉です。三角筋中部が発達していると、男性ならばシャツを着たときにシルエットが非常にはっきりするようになり、女性の場合は肩周りがスッキリすることでスラッと美しくなります。
また、肩が張り出したような状態になるため、相対的に身体が逆三角形に見えるようになることが期待できます。一方で、肩の張り出しが大きくなるということは、発達させすぎると入る服が少なくなるため注意が必要です。
肩もしくは首が凝っているというのは、基本的には何かしらの原因で首から肩にかけての筋肉がこわばっている状態です。筋肉がこわばると、血管を圧迫するため、これにより血流が悪化させるのと同時に、リンパの流れを悪化させます。血流及びリンパの流れは、疲労物質を流す作用があるため、血流が悪化した状態だとこの疲労物質が蓄積し、「肩、首が重い、だるい」といった症状を引き起こしてしまいます。
肩の筋肉を鍛えることで、肩周りの血流及びリンパの流れを改善することが期待できます。これにより、廃物が流れるようになることで、血管を圧迫しなくなり、これにより肩こり、首こりの改善を期待できます。
三角筋は、意外かもしれませんが、身体の中で非常に大きな筋肉です(大腿四頭筋、大臀筋に次ぐ3番目の大きさと言われています)。
代謝を改善するための筋肉というと、脚の筋肉である大腿四頭筋、お尻の筋肉である大臀筋、背中の筋肉である広背筋等が非常に有名ですが、実は三角筋を鍛えることでの効果も非常に大きいです。ここで、よく見逃されがちなのが、三角筋後部です。三角筋後部は、三角筋前部、中部と比較すると正面から見えないということで軽視されがちな三角筋の部位であるため、鍛えることで効率的な代謝の改善を期待できます。
「姿勢が悪い」というのは、腰が曲がりすぎた「猫背」、または腰が反りすぎた「反り腰」が挙げられます。一般的に、猫背は、長時間下を向いたりすることで発生するため、デスクワークが多い方やスマホの使用が多い方が患う可能性が高いです。
一方、反り腰は、猫背を治そうとして背中を反ることで発生すると考えられています。このため、そもそも猫背が原因で反り腰が発生していることが多く、姿勢の改善を行うためには、まず猫背の改善を行う必要があります。
猫背の原因の一つとして、巻き肩が挙げられます。巻き肩は、肩の筋肉が凝り固まっていることで発生することが多いとされています。そのため、三角筋を鍛えることで血流を改善することが期待でき、これにより、肩の筋肉の凝りの解消を期待することで巻き肩の予防を期待できます。
腹筋ローラーで三角筋で刺激に入るのは、ボトムポジション(身体が最も低い位置にある状態)です。
腹筋ローラーでは、ボトムポジションにおいて三角筋が伸展するような状態になります。このとき、ボトムポジションをやや深めに設定することで、よりしっかりと三角筋前部が伸展できます。
ここで、より三角筋前部に負荷を入れるためには、ボトムポジションにおいて腹筋ローラーを支点にして上半身をやや下方に動かすような意識を持つことが重要です。そのように実施することで三角筋前部がより伸展するようになります。
ただし、そのように実施すると肩を痛める原因になるため注意が必要です。
腹筋ローラーで鍛える部位に関わらず、腹筋ローラーを丁寧に動かすことは重要です。
具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。
ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。
ダンベルショルダープレスは、三角筋中部を鍛えるのに非常に有効な種目であるためです。
ダンベルショルダープレスは、三角筋前部を鍛える種目ではありますが、三角筋全体の「強さ」を改善するために非常に有効な種目です。ダンベルショルダープレスを実施することで、三角筋前部に加えて三角筋中部、後部を鍛える上で必要な筋肉を改善することを期待できます。
ダンベルショルダープレスは、12〜15回を3セット実施します。
ダンベルショルダープレスは、扱う重量にもよりますが、基本的にはエクササイズ強度は通常のエクササイズに分類できます。このため、標準的なエクササイズでの推奨回数である12〜15回3セットを目標に実施しましょう。
ダンベルの角度(軌跡)は床に対して垂直。
肩甲骨を寄せない。
肘を伸ばしきらない。
重量設定を重すぎないようにする。
背筋を曲げない。
ダンベルサイドレイズは、三角筋中部を鍛えるのに非常に有効な種目であるためです。
ダンベルサイドレイズは、肩の張り出し、つまり、三角筋中部を鍛えるのに非常に適した種目です。実施する際には、低重量を扱いながらフォームをしっかりと意識しながら実施することで三角筋中部を効率的に鍛えることを期待できます。
サイドレイズは、まずは12〜15回を3セット実施します。
サイドレイズは、やり方にもよりますが基本的には比較的高重量を扱い難い種目です。ただし、サイドレイズはフォームが本当に重要であるため、やや軽めの重量で一般的な筋トレで標準的な回数とされている12〜15回を3セット実施できるような重量を設定して行うようにしましょう。
高重量を扱わない。
しっかり握る。
身体を煽りすぎない。
小指を上げるように。
「万歳」しない。
ダンベルリアレイズは、三角筋後部を鍛えるのに非常に有効な種目であるためです。
三角筋を鍛えるための種目は多くありますが、その中でも三角筋後部を鍛えることができる種目は限定的です。その中でダンベルリアレイズは重量を扱いながら三角筋後部を鍛えることができるため、三角筋後部の発達に非常に適した種目です。
ダンベルリアレイズは、12〜15回を3セット実施します。
ダンベルリアレイズは、いくつかやり方がありますが、基本的には可動域をしっかりと設定して丁寧に実施することが要求されるエクササイズです。12〜15回を3セット丁寧に実施するようにしましょう。
ボトムポジションでしっかりと三角筋後部が床と平行になるようにし、しっかりと伸展させる。
トップポジションで一瞬静止するとより負荷が高まる。
高重量で実施すると腰を痛め易いので注意が必要。
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