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プッシュアップができない女性へ。簡単な腕立て伏せを解説

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プッシュアップができない女性へ。簡単な腕立て伏せを解説

プッシュアップは、女性にとっては特に難しい種目であり、できない原因があります。今回は、女性がプッシュアップができない原因とその対策についてご紹介します。

プッシュアップとは

プッシュアップは英語で「push up」で、「押して上げる」ことを意味します。これは、床を腕で押して上げる動作を指し、日本語で「腕立て伏せ」に相当するのが「push up」です。

プッシュアップは、トレーニング種目として非常にポピュラーではありますが、実はエクササイズ難易度としてはかなり高い種目です。そのため、正確に実施できている人は、実はかなり少ない種目であることから、実際に実施する場合にはきちんとポイントを守って実践できているかをしっかり確認する必要があります。

女性がプッシュアップができない原因

筋力不足

プッシュアップは、「刺激を与える部位」という観点では上腕三頭筋及び大胸筋が該当しますが、実際に実施する上では、特に、上腕三頭筋が大きな役割を担っています。つまり、腕立て伏せが実施できない場合には、上腕三頭筋の筋量不足について疑うべきです。

この場合には、まずは上腕三頭筋を鍛える必要があります。鍛え方としては、後述するような簡単なプッシュアップで紹介している種目を代表として実施するのがおすすめです。

体重が重すぎる

これは、「筋力不足」と関係していますが、体重が重いほど腕立て伏せに必要な筋肉量は増大し、腕立て伏せを実施する上での難易度が増大します。

女性の場合には、体重が重すぎるというよりも、前述したような筋力不足のケースの方が該当する場合が多いですが、体重が重すぎるとプッシュアップを実施するのは難しくなります。

この場合には、有酸素運動や食事制限によるダイエットを行なってから実施するのがおすすめです。ただし、これはあくまでも自身の体重と筋肉量の関係であるため、自身が現在で体重を減らす必要があるのかどうかというのは結構分かりづらいものがあります。そのため、腕立て伏せをできない場合には、極端な場合を除いては上腕三頭筋をつけることを意識するようにしましょう。

体幹が不十分

これは、「根本的にプッシュアップができない原因」ではなく、「プッシュアップを正しくできない原因」です。

プッシュアップを正しく実施するためには、上半身から下半身までを一直線にする必要があり、このとき重要になるのが体幹の筋肉です。体幹の筋肉が十分でないと、下半身が下がった状態になり、このままでは「正しいプッシュアップ」を実施することは困難であると言えます。

この場合には、後述するような初心者向けのプッシュアップよりもプランク、ハイプランクなどの体幹を鍛えるエクササイズを中心に実施するのがおすすめです。

手首を痛めている/柔軟性がない

プッシュアップでは、肘、手首関節を稼働させることで身体の上げ下げを行うため、手首の柔軟性が足りないと身体をうまく下げることが困難となります。

具体的には、脇を締めるタイプの腕立てプッシュアップには、前後方向の手首の柔軟性が、脇を空けるタイプの腕立て伏せの場合には左右方向の手首の柔軟性が重要です。

この場合には、実際にプッシュアップを実施して、手首に違和感を感じる方はプッシュアップの前や風呂上がりにしっかりと手首を伸ばす柔軟運動を実施しましょう。また、手首を痛めている場合には、しばらくプッシュアップの実施を控えるようにしましょう。

肘を怪我している

プッシュアップを実施する上で、前述した手首以上に重要となる関節が肘関節です。

プッシュアップの種目の特性上、肘関節に負荷を与えないで実施することは難しく、必然的に、多かれ少なかれ肘に負担はかかってしまいます。そのため、肘関節を怪我していると身体の上げ下げを行う度に肘に痛みが走り、プッシュアップを満足に実施することが困難となります。

プッシュアップを1〜2回実施して肘に痛みが走る場合にはすぐに運動をやめて、しっかりと肘のケアを行うようにしましょう。プッシュアップを実施することで肘を怪我するということはほとんどありませんが、そのほかのエクササイズで痛めている場合があるため、肘に違和感がある場合には注意深く実施する必要があります。

身体の使い方を間違っている

プッシュアップを実施する上で、肘、手首を正しく使うことができると、プッシュアップを効率良く実施することができます。

これを言い換えると、腕立て伏せができない人の多くは、手の配置する部分が悪く、また肘の曲げ方が悪い場合がほとんどのケースであると言えます。これらの問題は、腕の筋肉がないのを関節の動きでカバーしようとしているからこそ起きています。

この場合には、まずは無理をするのではなく、自身のできる範囲で筋肉をつけながら実施することが重要です。

プッシュアップの正しいやり方

やり方

  1. 手幅を肩幅位に設定する。
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る(上腕三頭筋がターゲットの場合には肩甲骨を寄せなくても良い)。
  3. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  4. 2の状態まで素早く戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

初心者

初心者は、プッシュアップを10〜12回3セット実施します。

プッシュアップは比較的負荷が高い種目になります。そのため、実施する場合には、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数よりも少ない10〜12回を3セット実施することを目標に実施しましょう。

少し慣れたら

プッシュアップに少し慣れてきたら、12〜15回3セット実施します。

プッシュアップは慣れてくると、上腕三頭筋や大胸筋の発達により安定して実施することを期待できます。そのため、プッシュアップに少し慣れてきたら、初心者のときよりも回数をやや増やして、12〜15回3セット実施するようにしましょう。

上級者

上級者の場合、プッシュアップを実施する際には、その他の上腕三頭筋や大胸筋を鍛える種目と組み合わせて実施するしょうにしましょう。

自重のトレーニングと組み合わせて実施する場合には、プッシュアップを本番種目として実施するのが適しています。例えば、プランク、ハイプランク、インクラインプッシュアップをウォーミングアップ種目として12〜15回 (プランクは60秒3セット)実施し、プッシュアップを本番種目として10〜12回を3セット実施するのが良いでしょう。

簡単なプッシュアップの種類

インクラインプッシュアップ

なぜ簡単か

インクラインプッシュアップは、重心に対して角度をつけることができるためです。

通常のプッシュアップでは、重心方向の力が身体に対してほぼ垂直にかかるのに対して、インクラインプッシュアップでは、重心方向の力が特定の角度がついた状態でかかります。このため、負荷を分散させることができるため、通常のプッシュアップよりも実施が簡単となります。

フォーム

  1. 動画のようにベンチ台や、高さがあり固定されている台に腕幅が肩幅よりも広くなるように設定して、身体が斜めになる状態を作る。
  2. 台の淵に大胸筋が付くように身体を下げる。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

インクラインプッシュアップは、12〜15回を3セットを目安に実施します。 インクラインプッシュアップは、プッシュアップという名前が付いていますが、そこまで負荷の高いエクササイズではありません。このため、12〜15回を目安に実施します。 インクラインプッシュアップでは、身体の角度によって負荷が異なり、角度がキツくつくほど(=直立した状態に近くなるほど)負荷が弱くなります。このため、12〜15回を実施できる身体の角度を見つけ、その状態から身体の角度を少しずつ浅くしていくと効率的です。

ポイント・コツ

  • 12〜15回実施できる身体の角度を設定する。

  • 台所の台などで実施しても効果的。

  • 肩甲骨を常に寄せた状態を作る。

  • 身体はゆっくり下げる。

  • トップポジションで肘を真っ直ぐにしない。

膝付きプッシュアップ

なぜ簡単か

膝付きプッシュアップは、支点の距離が近くなるめです。

通常のプッシュアップが両つま先、両手で身体を支えることから、支点間の距離が大きくなることで負荷も高まります。一方、膝付きプッシュアップでは、支点間の距離が小さくなることで、支えるために必要な力も小さくなるため、負荷が小さくなります。

フォーム

  1. 膝を付いた状態で腕幅を肩幅の1.5倍程度に設定する。
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る
  3. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  4. 2の状態まで素早く戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

膝付きプッシュアップは、10〜12回を3セット実施するようにしましょう。 膝付きプッシュアップは、膝をついている分、プッシュアップよりも負荷は小さいです。このため、10〜12回を目標に実施し、できない場合には、休みながらでも良いのできちんと10〜12回を実施し、それを3セット行うということを繰り返します。 これを繰り返していくうちに、休憩なしで10〜12回ができるようになり、最終的には膝をつかなくてもプッシュアップを実施できるようになることが期待できます。

ポイント・コツ

  • 上半身から下半身までを一直線。

  • 身体はゆっくり下げる。

  • トップポジションで肘を伸ばし切らない。

  • 実施中は常に肩甲骨を寄せる。

脇締めプッシュアップ

なぜ簡単か

脇締めプッシュアップは、上腕三頭筋の力を十分に使えるためです。

大胸筋をターゲットとして狙うプッシュアップは、腕幅を広げることから上腕三頭筋を使いにくいため、力を発揮しにくく、結果としてプッシュアップを実施するのが困難となります。一方、脇締めプッシュアップは手を身体の近くに配置することから、上腕三頭筋の力はを発揮しやすくなり、通常のプッシュアップよりも実施難易度は下がります。

フォーム

  1. 両手を胸前に置く
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る
  3. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  4. 2の状態まで素早く戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

脇締めプッシュアップは、12〜15回を3セット実施します。 脇締めプッシュアップは、ワイドプッシュアップとは異なり、脇を締めることで上腕三頭筋の力を発揮しやすくなるため、通常のワイドプッシュアップよりも実施しやすくなります。このため、通常の筋トレの標準的な回数である12〜15回3セットを目標に実施しましょう。

ポイント・コツ

  • 実施中は常に肩甲骨を寄せたままにする。

  • トップポジションで肘を伸ばし切らない。

  • 身体を下げるときはゆっくりにする。

  • 上半身から下半身は常に一直線で実施する。

プッシュアップができない人におすすめの種目

プランク

プランク

なぜおすすめか

プランクは、プッシュアップで必要な最低限の筋肉を鍛えることができるためです。

プランクは、特に脊柱起立筋や腹直筋といった体幹部に対する刺激が中心のエクササイズです。実施することで、プッシュアップで必要な筋肉をつけるとともに、プッシュアップで最も重要なテクニックである「上半身から下半身までを一直線にする」ということを意識しやすくなります。

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

プランクは、まずは30秒を3セット実施します。 プランクは、動作自体は膝付きプランクに対して、脚を伸ばして実施するだけですが、体重をつま先と両腕で支えることになるため、比較的負荷が高いエクササイズです。そのため、まずは、30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

ポイント・コツ

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • 臀部を"張る"(=外旋する)ようなイメージを持つ。

  • 正面を向く。

ハイプランク

ハイプランク

なぜおすすめか

ハイプランクは、プッシュアップで必要な最低限の筋肉を鍛えることができるためです。

プランクは、脊柱起立筋や腹直筋といった体幹部に加えて、上腕三頭筋に対する刺激が中心のエクササイズです。実施することで、プッシュアップで必要な筋肉をつけるとともに、プッシュアップで最も重要なテクニックである「上半身から下半身までを一直線にする」ということを意識しやすくなります。

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、腕及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

ハイプランクは、まずは30秒を3セット実施します。 ハイプランクは、腕立て伏せの身体を上げた状態を維持するエクササイズであり、腕に筋肉がある方は比較的簡単に実施することができますが、それとは逆に、腕に筋肉がないと実施するのが中々難しくなります。そのため、エクササイズ強度は、人によりますが、プランクと同じくらいであり、プランクと同様に30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

ポイント・コツ

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • お尻をやや上げるイメージ。

  • 目線は正面。

プランクプッシュアップ

なぜおすすめか

プランク、ハイプランクよりも負荷が高く、プッシュアップで必要な最低限の筋肉を鍛えることができるためです。

プランクプッシュアップは、脊柱起立筋や腹直筋といった体幹部に加えて、上腕三頭筋に対する刺激が中心のエクササイズです。実施することで、プッシュアップで必要な筋肉をつけるとともに、プッシュアップで最も重要なテクニックである「動作の中で上半身から下半身までを一直線にする」ということを意識しやすくなります。

やり方

  1. 床にうつ伏せになり肩幅に腕を設定したら、両肘を床につける。
  2. 背筋を伸ばし腰を持ち上げて、身体を浮かせる(通常のプランクの体勢)。
  3. 片肘ずつ伸ばして腕をまっすぐにし、両腕が伸びた姿勢にする(ハイプランクの体勢)。
  4. 片肘ずつ曲げて床につけ、プランクの姿勢に戻る。
  5. 3と4の動作を繰り返す。

回数

プランクプッシュアップは、まずは30秒間動作を続けるのが目標です。

30秒実施できない方はできる秒数まで時間を短くしてみましょう。無理をするとフォームが崩れてしまうので、正しいフォームで行える秒数で行うことが大切です。 長くても1分ほどできれば十分です。これ以上長く実施するならば、目的に合わせて他の腹筋運動や有酸素運動と組み合わせた方が効果的です。

効果を高めるポイント

  • プランクの姿勢では身体を一直線。

  • 脚の幅は腰幅・腕幅は肩幅。

  • 左右にぶれやすいので注意。

  • プッシュアップでは速く身体を落とさない。

  • 一定のテンポを維持。