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女性向け腕立て伏せの簡単なやり方。腕が太くならない回数は?効果を高めるコツも解説

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女性向け腕立て伏せの簡単なやり方。腕が太くならない回数は?効果を高めるコツも解説

腕立て伏せは、難易度の高い自重トレーニングですが、難易度が高いからこそ正確に実施できると女性には特に有効なエクササイズです。今回は、女性のための腕立て伏せについてご紹介します。

女性に嬉しい腕立て伏せの効果

二の腕のたるみ解消

二の腕は、筋肉の名称として正確に表現すると「上腕三頭筋」に該当します。腕立て伏せには色々なやり方、種類がありますが、腕立て伏せをどのように実施したとしても基本的には上腕三頭筋に刺激が入るケースがほとんどです。そのため、腕立て伏せを実施することは上腕三頭筋を刺激できるということであり、上腕三頭筋を刺激するということはその部分に付いている脂肪を燃焼させることが期待できるということが言えます。上腕三頭筋の近くの脂肪を燃焼させることで、二の腕のたるみを解消し、より引き締まった腕を実現することが期待できます。

背中の引き締め

腕立て伏せの多くの種目では、上半身から下半身までを一直線に保った状態で実施する必要があります。この状態ですが、手足を伸ばした状態で実施する種目である「ハイプランク」と同様の状態であり、だからこそ、ハイプランクでメインターゲットの一つとなる脊柱起立筋を刺激することが期待できます。脊柱起立筋は、背中の中央部を走る筋肉であり、鍛えることで背中についた余分な脂肪を燃焼させる効果を期待できます。それにより、背中を引き締めることで美しい背中を実現することを期待できます。

姿勢の改善

腕立て伏せは、前述した通り、トップポジションではハイプランクの状態になるため、脊柱起立筋を鍛えることができます。脊柱起立筋は、前述した背中の引き締め以外に身体を支える働きがあり、鍛えることでこの働きを強くすることでより大きな姿勢改善効果を期待できます。特に、姿勢が悪い状態のほとんどは、猫背になった状態であるため、脊柱起立筋を鍛えることで姿勢を正し、姿勢の改善効果を期待できます。

代謝の向上

腕立て伏せでは、前述した上腕三頭筋、脊柱起立筋の他に、上腕二頭筋、大胸筋、三角筋等と非常に幅広い筋肉を鍛えることを期待できます。これらの筋肉は、単独の筋肉、筋群で比較すると大腿四頭筋や大臀筋と言った筋肉よりも小さい筋肉にはなりますが、合わせると上半身のほぼ全ての部位をカバーすることができ、非常に大きい部位を刺激することが期待できます。つまり、腕立て伏せは、上半身の非常に幅広い筋肉を刺激することができるため、効率的に代謝の改善を促すことが期待できます。

女性向け|腕立て伏せのやり方

やり方

  1. 手幅を肩幅の1.2〜1.5倍程度に設定する。
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る。
  3. 強度が高すぎる場合には膝を床につける。
  4. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  5. 2の状態まで素早く戻る。

回数

初心者

初心者の場合、腕立て伏せは5〜8回3セットを実施します。

女性の筋トレ初心者の場合、腕立て伏せはかなり負荷の高いエクササイズであることから、まずは、5〜8回3セットで丁寧に実施しましょう。場合によっては、腕立て伏せができないことも想定されるため、その場合には、後述するように、初心者向けの腕立て伏せを実施するようにしましょう。

少し慣れたら

腕立て伏せに少し慣れた女性の場合、腕立て伏せは8〜10回3セットを実施します。

腕立て伏せは、慣れてくると比較的高回数も実施することができるようになります。ただし、高回数を実施するとフォームが崩れやすくなるため、基本的には8〜10回3セットを目標に実施しましょう。

上級者

女性の上級者の場合、腕立て伏せは、12〜15回3セットを実施します。

女性の上級者の場合、正確なフォームで腕立て伏せを12〜15回3セットを実施します。負荷が足りない場合には、ウォーミングアップの種目として膝付きプッシュアップを実施し、本番セットで膝をつかない腕立て伏せを実施するというやり方もあります。いずれも、12〜15回3セットを実施するようにしましょう。

女性向け|腕立て伏せの効果を高める方法

無理に脚を伸ばして実施しない

女性が腕立て伏せを実施する上での最大のネックとなるのは、「身体をボトムポジションから上げることができない」ということです。これは、自身の身体を支えるのに対して、腕の筋肉が十分でないために発生する問題であり、言い換えれば腕以外で身体を支える力を大きくすれば女性でも腕立て伏せを実施することができるということです。腕立て伏せにおいて、腕以外で身体を支えているのは脚であり、教科書的な腕立て伏せでは脚を伸ばして実施することが期待されています。しかし、そのように実施すると腕にかかる負担が大きくなり、腕立て伏せの難易度が高くなります。そのため、特に女性が腕立て伏せを実施する場合には、無理に脚を伸ばそうとするのではなく、基本的には膝を床につけて少しずつ負荷を高めることが重要です。

肘の角度

腕立て伏せではトップポジションの腕の角度が非常に重要です。

腕立て伏せに限らず、エクササイズの基本は可動域の中で常に負荷が入っていることを意識することです。腕立て伏せの場合には、トップポジションで肘を伸ばしてしまうと、身体の重さを肘で支えることになり、大胸筋、上腕三頭筋に対する負荷が低下します。

このため、足上げ腕立て伏せではトップポジションで肘をやや曲げることを意識するようにしましょう。このようにすることで、肘を痛めるリスクも低減することが期待できます。

脇はやや締め気味でも良い

腕立て伏せは、脇が開くほど上腕三頭筋の力を使いにくくなることから、腕立て伏せの難易度が増大します。特に、女性の場合には、どうしても筋肉量が男性よりも少ないことから、エクササイズを実施する上で筋肉で生み出した力を効率的に身体に伝える必要があります。そのために、腕立て伏せを実施する上で必ずしも脇を完全に開いて実施する必要はなく、むしろ、やや脇を締めた状態で実施しても良いです。ただ、その場合には、必ず肘の曲がる位置に気をつけながら実施するようにしましょう。

筋肉の動きを意識

腕立て伏せに限った話ではありませんが、鍛えている部位を意識することは非常に有効です。これは、筋トレ用語で「マインドマッスルコネクション」と呼ばれるテクニックであり、トレーニング中は鍛えている部位の動きを意識しながら実施するとエクササイズの効率が大きく向上します。このため、最初は難しいですが、腕立て伏せで鍛える筋肉の動きを鏡でチェックしながら、自身の実施している種目の中での上腕三頭筋、大胸筋の動きを意識するのがオススメです(トレーニング中上級者の動画を見ながら、それをイメージして実施するのも効果的です)。

動作のスピード

腕立て伏せに限った話ではありませんが、トレーニング中の全ての動作は自身の管理下に置く必要があります。トレーニング中の動作を管理下に置くには、筋トレの動作のスピードをコントロールする必要があります。これは、もう少し噛み砕くと、トレーニングをしている最中に扱っているバーベル、ダンベル、マシンの重量の動きをコントロールすることになります。ここで、高重量を扱いすぎると、動作の際に動きをコントロールできなくなり、エクササイズ効率が低下することはもちろんですが、怪我の原因にもなります。

具体的に、動作のスピードは、教科書的には、重りが下がるときはゆっくり(「ネガティブ動作を意識する」とも表現されます)、重りが上がるときは素早く(「ポジティブ動作を意識する」とも表現されます)するということがあります (上級者になると、この限りではなく、全ての動作をゆっくりにするスロートレーニングや、スロートレーニングからさらにゆっくりにするスパースロートレーニングなどのテクニックもあります)。重りを下げるときは、地球では重力が下方向に常に働いているため、その重力に争う様にゆっくり下げます。一方、重りを上げるときは重力とは逆向きの運動になるため、素早く上げます。

ネガティブ動作とポジティブ動作のうち、特に重要なのがネガティブ動作です。このネガティブ動作をしっかりと意識するだけで、どんなトレーニングでもトレーニングの質は劇的に改善します。

呼吸

腕立て伏せに限った話ではありませんが、トレーニング中に呼吸方法を意識することでトレーニング効率の改善を期待できます。呼吸は、筋肉の伸展と収縮を促し、腕立て伏せでは、身体を下ろすときに息を吸い、身体を上げるときに息を吐くことを意識しましょう。

慣れないうちは、これが逆になってしまってもそこまで重篤な問題が発生するわけではありませんが、息を止めてトレーニングを行うということは避けましょう。息を止めてトレーニングを行うと、一時的に大きな力を発揮できるという考え方もあります。しかし、これはあくまでも重量を競うパワーリフティングやウェイトリフティングでの話です。トレーニングをして、身体を成長させようとした場合には、必ずしも重量を扱う必要がないことから、呼吸を止めるのではなく、呼吸をしっかり行うことが重要です。ここで、呼吸を止めて実施すると、最悪、血圧が急激に上昇し倒れてしまうというケースもあるため注意が必要です。

女性向け|簡単な腕立て伏せの種類

膝付きプッシュアップ

フォーム

  1. 膝を付いた状態で腕幅を肩幅の1.5倍程度に設定する。
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る
  3. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  4. 2の状態まで素早く戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

膝付きワイドプッシュアップは、10〜12回を3セット実施するようにしましょう。
膝付きワイドプッシュアップは、膝をついている分、ワイドプッシュアップよりも負荷は小さいですが、それでも、ワイドにしている分、かなり負荷は高いです。このため、10〜12回を目標に実施し、できない場合には、休みながらでも良いのできちんと10〜12回を実施し、それを3セット行うということを繰り返します。
これを繰り返していくうちに、休憩なしで10〜12回ができるようになり、最終的には膝をつかなくてもワイドプッシュアップを実施できるようになることが期待できます。

ポイント・コツ

  • 上半身から下半身までを一直線。

  • 身体はゆっくり下げる。

  • トップポジションで肘を伸ばし切らない。

  • 実施中は常に肩甲骨を寄せる。

リバースプッシュアップ

フォーム

  1. 椅子などの高さがあるものに両手をかける。このとき、指先が正面を向くように設定し、腕幅は肩幅に設定し、脚は伸ばす。
  2. 重力を感じながらゆっくり身体を下げる。
  3. 上腕と床が平行になったら切り返して、肘がロックしない場所 (=肘が真っ直ぐにならない部分)まで戻す。

回数

リバースプッシュアップは、12-15回を3セット実施します。
リバースプッシュアップは、プッシュアップという名前が付きますが、エクササイズ強度はプッシュアップほど高くありません。そのため、一般的なトレーニングを実施する上での標準的な回数設定である12-15回を3セット実施することを目標に実施しましょう。
やや負荷が高いと感じた場合には、脚を完全に伸ばし切るのではなく、脚をやや曲げた状態で実施するようにして12-15回を目標に実施し、それができたら徐々に脚を伸ばしていきましょう。

ポイント・コツ

  • トップポジションで肘をロックしない。

  • 身体の動きをしっかりとコントロールする。

  • 負荷が高すぎると感じた場合には、脚を少し曲げ、踵と身体の距離を短くする。

脇締めプッシュアップ

フォーム

  1. 両手を胸前に置く
  2. 肩甲骨を寄せた状態を作る
  3. 正面を向いて、顎が床に付くか付かないかくらいまでゆっくり下げる。
  4. 2の状態まで素早く戻る。
  5. 3から4を繰り返す。

回数

脇締めプッシュアップは、12〜15回を3セット実施します。
脇締めプッシュアップは、ワイドプッシュアップとは異なり、脇を締めることで上腕三頭筋の力を発揮しやすくなるため、通常のワイドプッシュアップよりも実施しやすくなります。このため、通常の筋トレの標準的な回数である12〜15回3セットを目標に実施しましょう。

ポイント・コツ

  • 実施中は常に肩甲骨を寄せたままにする。

  • トップポジションで肘を伸ばし切らない。

  • 身体を下げるときはゆっくりにする。

  • 上半身から下半身は常に一直線で実施する。

腕立て伏せができない女性がまずやるべきエクササイズ

腕立て伏せがどうしてもできない!という女性の方は、下記で紹介するエクササイズをまず挑戦してみましょう。

プランク

ノーマルプランクをする女性のイラスト

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、肘及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

プランクは、まずは30秒を3セット実施します。
プランクは、動作自体は膝付きプランクに対して、脚を伸ばして実施するだけですが、体重をつま先と両腕で支えることになるため、比較的負荷が高いエクササイズです。そのため、まずは、30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

ポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • 臀部を"張る"(=外旋する)ようなイメージを持つ。

  • 正面を向く。

ハイプランク

ハイプランクをする女性のイラスト

やり方

  1. 腕幅を肩幅にし、腕及びつま先を床について上半身から下半身までを一直線にする。
  2. 1の状態で身体をキープする。

回数

ハイプランクは、まずは30秒を3セット実施します。
ハイプランクは、腕立て伏せの身体を上げた状態を維持するエクササイズであり、腕に筋肉がある方は比較的簡単に実施することができますが、それとは逆に、腕に筋肉がないと実施するのが中々難しくなります。そのため、エクササイズ強度は、人によりますが、プランクと同じくらいであり、プランクと同様に30秒を3セットをしっかりとポイントを守りながら実施するようにしましょう。

ポイント

  • 上半身から下半身までを一直線にする。

  • お尻をやや上げるイメージ。

  • 目線は正面。

インクラインプッシュアップ

フォーム

  1. 動画のようにベンチ台や、高さがあり固定されている台に腕幅が肩幅よりも広くなるように設定して、身体が斜めになる状態を作る。
  2. 台の淵に大胸筋が付くように身体を下げる。
  3. ゆっくり元に戻す。
  4. 2から3を繰り返す。

回数

インクラインプッシュアップは、12〜15回を3セットを目安に実施します。

インクラインプッシュアップは、プッシュアップという名前が付いていますが、そこまで負荷の高いエクササイズではありません。このため、12〜15回を目安に実施します。

インクラインプッシュアップでは、身体の角度によって負荷が異なり、角度がキツくつくほど(=直立した状態に近くなるほど)負荷が弱くなります。このため、12〜15回を実施できる身体の角度を見つけ、その状態から身体の角度を少しずつ浅くしていくと効率的です。

ポイント・コツ

  • 12〜15回実施できる身体の角度を設定する。

  • 台所の台などで実施しても効果的。

  • 肩甲骨を常に寄せた状態を作る。

  • 身体はゆっくり下げる。

  • トップポジションで肘を真っ直ぐにしない。